経口グルコシルセラミド合成酵素阻害薬で製造販売承認申請
サノフィ・グループのジェンザイム・ジャパン株式会社は、ゴーシェ病治療薬 経口グルコシルセラミド合成酵素阻害薬、エリグルスタット酒石酸塩(開発番号:Genz-112638)の日本国内における製造販売承認申請を行ったことを発表した。
エリグルスタット酒石酸塩
エリグルスタット酒石酸塩は新規グルコシルセラミド類似物質であり、グルコシルセラミド合成酵素を部分的に阻害することによって、ゴーシェ病患者の細胞および組織内で増加する物質グルコシルセラミドの発生を低下させるように設計されているゴーシェ病に対する日本初の経口治療薬だ。
米国および欧州連合(EU)では2013年に新薬承認申請を行い、現在審査中となっている。
ゴーシェ病
ゴーシェ病は先天性脂質代謝異常症で、その患者数は世界でも1万人にも満たない稀少疾患だ。糖脂質を分解するライソゾームのグルコセレブロシダーゼという酵素が先天的に少ないために、糖脂質が体内の細胞に蓄積することによって、肝脾腫、貧血、出血傾向、進行性の骨疾患など重篤な全身性の症状を発現させる。
ジェンザイム・ジャパンはこの新薬により、ゴーシェ病患者に対し、新しい治療選択肢を提供でき、経口薬という利便性で、患者さんのQOLの更なる向上が期待できるという。

ジェンザイム・ジャパン株式会社 ニュースリリース
http://www.genzyme.co.jp/corp/news/Japan_news/