CDC阻害薬プログラムを譲り受ける
カルナバイオサイエンス株式会社(以下、カルナバイオ社)は、取締役会でCDC7/ASKキナーゼ阻害薬プログラム(以下、CDC阻害薬プログラム)に関する譲渡契約締結に関し、決議したことを発表した。
その内容は、SBIバイオテック株式会社(以下、SBIバイオテック社)から、共同研究開発を行ってきたがんをターゲットとするCDC阻害薬プログラムに関し、共同保有しているSBIバイオテック社の知的財産権訴訟費用保険(特許権等)を譲り受けて、単独の開発テーマとすることを目的とした譲渡契約を締結するいうもの。
この契約は、SBIバイオテック社より、CDC7阻害薬プログラムに関するすべての知的財産権を譲り受ける。SBIバイオテック社は、契約締結時に一時金を受け取り、プログラム開発が進展し、大手製薬企業などに導出契約が締結された場合に、マイルストーンを受領することとなる。
譲渡契約の締結の背景
カルナバイオ社は、創薬事業において、がん、リウマチ、アルツハイマーといったアンメットメディカルニーズが高い疾患領域を中心に副作用が少ない経口の分子標的薬について研究開発を行っている。特にがん領域を最重点領域としている。
このCDC7阻害薬プログラムは、両社が2009年より、共同研究開発を実施してきたがん疾患をターゲットとした研究テーマである。
両社が今後の開発戦略に関して協議した結果、このプログラムを速やかに臨床試験に進め、大手製薬企業などに導出することが、両社の企業価値を大きく高めることとなる。
そのためには、カルナバイオ社が中心となり、前臨床試験および臨床試験を実施し、その成果の一部をSBIバイオテック社が受領するという仕組みが最善の選択肢であるという結論に至った。
今回の譲渡契約の締結は、この協議結果を受けたものである。カルナバイオ社は、このCDC7阻害薬プログラムに関する知的財産権訴訟費用保険を取得することで、研究開発を早急に進め、創薬事業における大手製薬企業などへの導出へ取り組んでいくという。

カルナバイオサイエンス株式会社 ニュースリリース
http://www.carnabio.com/output/irlibrary/324_ja.pdf