うつ病の早期診断を目指す
2014年6月19日、株式会社トランスジェニックは、独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)と「うつ病をはじめとする精神疾患の診断マーカーの測定系の構築に関する研究」に関する共同研究契約の締結について合意したと発表した。
2011年の厚生労働省の調査では、日本のうつ病患者数は96万人にのぼり、その数は年々増加している。うち3割は長期間にわたってうつ病が続く「難治性うつ病」であり、早期診断と適切な治療の選択がとくに必要とされる。
血中診断マーカーの実用化
今回の共同研究は、産総研の小島正巳氏らによる精神疾患の新しい血中診断マーカーの取り組みについて、測定系の構築および実用化を目指すもの。新規マーカーの候補は、脳由来神経栄養因子(BDNF)。同社の抗体作成技術であるGNAPマウス技術を用いて、特異的モノクローナル抗体の樹立などに取り組むとしている。
同社は、今回の開発研究により新たな生物学的診断法を臨床現場に提供できるとし、「社会貢献につながることが期待される」とコメントしている。

独立行政法人産業技術総合研究所との共同研究契約締結に関するお知らせ(株式会社トランスジェニック)
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20140619.pdf