真性多血症の疾患コントロールを有意に改善
2014年6月17日、ノバルティス ファーマ株式会社は同社が米国外での開発と商業化のライセンスを取得しているルキソリチニブ(製品名:Jakavi)が、主要な第3相臨床試験において、真性多血症の疾患コントロールを有意に改善したと発表した。
この発表によれば、ルキソリチニブ投与群は真性多血症の主な治療目標であるヘマトクリット値のコントロールまたは脾腫縮小において、77%がこれを達成した。一方で、現状にて利用可能な最良の治療を受けた群の達成度は20%であった。また、真性多血症に伴う消耗性の症状においても前者は約半数、後者では5%が50%以上の軽減を示したという。
この結果は第50回米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表された。
(画像はノバルティス ファーマ株式会社ホームページより)
初のJAK1/JAK2阻害治療薬となるか
これらのデータをもとに、同社は各国の規制当局への承認を申請中だ。ルキソリチニブは現在、60カ国以上で骨髄線維症の治療薬として承認されているが、今回の申請が認められれば、ルキソリチニブは初の真性多血症に対するJAK1/JAK2阻害治療薬となる。
真性多血症は骨髄で血液細胞が過剰産生される慢性の血液がん。治癒は困難で治療法が限られているため、新たな治療の選択肢が期待されている。

ルキソリチニブ、主要な第III相臨床試験において真性多血症の患者さんの疾患コントロールを有意に改善
http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140617.html