細胞への遺伝子導入剤、トランスフェクション剤
株式会社スリー・ディー・マトリックスは、同社の界面活性剤様ペプチド技術のトランスフェクション剤としての適用について、欧州における特許が成立したと発表した。
トランスフェクション剤は、細胞への遺伝子導入剤。同社はこの特許を、学校法人日本医科大学と共同で出願していた。
細胞毒性が低く、なおかつ遺伝子導入効率がよい
この特許は、細胞に核酸(遺伝子)を導入するトランスフェクション剤として界面活性剤様ペプチドを利用し、細胞の遺伝子発現量を制御する方法および応用に関するもの。
基礎研究における細胞への遺伝子導入では、カチオン性ポリマーやカチオン性リポソーム等のカチオン性のトランスフェクション剤が広く利用されている。しかしこれらは、細胞に対する毒性が知られている。細胞毒性が低く、なおかつ遺伝子導入効率がよいトランスフェクション剤について、研究が進められていた。
特許を活用して研究開発を進める
今回成立した特許に示された界面活性剤様ペプチドのトランスフェクション剤としての利用は、細胞毒性が低い細胞への遺伝子導入方法の一つになる。現在、様々な核酸移送担体の候補が遺伝子治療のために研究されているが、核酸移送担体としての界面活性剤様ペプチドは、その毒性の低さから臨床使用可能な担体の候補の一つになる。
同社は、今後もこの特許を活用して研究開発を進め、有効な医療製品の開発を進めるとしている。

当社ペプチド技術を用いた「トランスフェクション剤(細胞への遺伝子導入剤)」に関する特許取得のお知らせ - プレスリリース
http://www.3d-matrix.co.jp/dl_file/2014/