2型糖尿病を効能・効果とした一部変更承認を取得
小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品工業)は、5月23日付けで、経口2型糖尿病治療薬「グラクティブ(R)錠(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)」について、「2型糖尿病」を効能・効果とした一部変更承認を取得した。
今回の一部変更承認を取得したことによって、グラクティブ(R)錠は、すべての経口2型糖尿治療薬やインスリン製剤との併用療法が可能となった。
グラクティブ(R)錠
グラクティブ(R)錠は、2004年11月に締結されたMerck & Co.,Inc.,Whitehouse Station,N.J.,U.S.A.と小野薬品工業とのライセンス契約に基づき、MSD株式会社(旧 万有製薬株式会社)と国内共同開発したものである。
日本初のDPP-4阻害薬として2009年12月に発売。MSD株式会社からも「ジャヌビア(R)錠」として発売されている。
1日1回の投与で選択的にDPP-4を阻害することにより、活性型インクレチンを増加させ、血糖依存的な血糖値を下げる作用を示す。
経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドラインに基づく申請
これまで、既存の糖尿病治療薬との併用療法において、速効型インスリン分泌促進薬との併用療法の適応がなかったが、両剤の併用試験結果を受け、『経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン』に基づき、2013年8月に効能・効果の一部変更承認申請を行っていた。
『経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン』は、2010年7月に厚生労働省が経口血糖降下薬の承認申請を目的に実施される臨床試験の評価方法をまとめたものだ。
このガイドラインでは、併用の可能性があるすべての経口血糖降下薬との併用試験における有用性が確認された場合、その効能・効果の記載は「2型糖尿病」となる。

小野薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n14_0523_02.pdf