利便性をより向上させるため、高含量で
大塚製薬株式会社は、腎臓の希少疾病「ADPKD」患者のための錠剤「サムスカ錠30mg」を、7.5mg錠及び15mg錠に加え新たな製剤として、5月29日から発売する。
同剤は、既存の7.5mg錠及び15mg錠が既に医療現場で使用され始めているが、患者の服用錠剤数を少なくして利便性をより向上させるため、高含量の30㎎錠が発売される。
「ADPKD」、日本における患者数は約3万人
「ADPKD」は、腎臓に液体が詰まった袋・のう胞が無数にでき、腎臓が大きくなって腎機能が低下していく、遺伝性の病気。遺伝性の疾患のなかでも発症頻度が高く、両親のいずれかが「ADPKD」の場合、2人に1人の割合で子どもに遺伝する可能性がある。約4000人に1人が患っていると推定され、日本における患者数は約3万人。
「ADPKD」の患者の多くは、痛みなどの身体的な負担のみならず、「いつ発症するか」「いつ透析が必要になるのか」という精神的負担、さらに保険加入の可否といった社会的負担も抱えている。
26年の歳月をかけて開発した薬剤、「サムスカ」
「サムスカ」は、医療現場の医師から「水だけを出す利尿剤が欲しい」という要望を受けた大塚製薬が、26年の歳月をかけて開発した薬剤。2003年には「ADPKD」の腎のう胞の増殖・増大を抑制することが発表された。
同社は、「サムスカ」を服用するADPKD患者の安全性確保のため、主治医に対する使用上の注意喚起・安全性情報の収集・フィードバックに注力、同剤の適正使用を進めるとしている。

腎臓の希少疾病ADPKD患者さんのための錠剤「サムスカ錠30mg」を国内で発売 - プレスリリース
http://www.otsuka.co.jp/company/release/