6つの技術ライセンスをロシュへ付与
2014年5月23日、中外製薬株式会社は、同社の抗体改変技術に関するライセンス契約をF. ホフマン・ラ・ロシュ社と締結したと発表した。
今回の契約に含まれるのは、がんや脊髄炎、皮膚炎などに応用されている6つの技術。そのうちのひとつである「Antibody Charge engineering Technology – Immunoglobulin」と呼ばれる技術は、抗体の血中滞留性を向上させるのに用いられ、視神経脊髄炎や血友病、アトピー性皮膚炎などの分野に応用されている。
改変抗体の作成受託の可能性も
この契約により、中外製薬は同社が保有する技術ライセンスをロシュ社に付与。これによりロシュ社は、この技術を開発候補抗体に適用して研究開発を行うことが可能となる。また、ロシュ社の要請があれば、中外製薬は標的に対する改変抗体の作成受託も行う。
中外製薬の技術適用により、ロシュ社は「創薬の標的とすることができる抗原の選択の幅が広がる、従来の抗体技術では達成できない医療上のメリットを提供できる抗体の作成が可能になる」ことが期待されるとしている。

中外製薬とロシュ社による中外製薬独自の抗体改変技術に関するライセンス契約の締結について(中外製薬株式会社)
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20140523153000.html