過去最大規模の試験を実施
米国のイーライリリー・アンド・カンパニーは、抗体necitumumabについて過去最大規模の第3相試験を実施し、4期の扁平上皮非小細胞肺がん患者に対して全生存期間を改善したと発表した。
統計的に有意な改善が認められた
necitumumabは、ヒト上皮成長因子受容体(EGFR)とリガンドの結合を阻害するようデザインされた、完全ヒトIgG1モノクローナル抗体。EGFRの発現は、病勢進行・血管新生の誘発及びアポトーシス又はがん細胞死の阻害との相関が示されている。
第3相SQUIRE試験では、4期の進行扁平上皮非小細胞肺がんの患者にファーストライン治療としてnecitumumabをゲムシタビン+シスプラチンに併用投与したところ、全生存期間において統計的に有意な改善が認められた。
necitumumabと化学療法を併用した治療群の生存期間の中央値は、11.5ヵ月。対して、化学療法のみの治療群の生存期間中央値は、9.9ヵ月だった。また、副次的評価項目及びサブグループ解析でも、一貫した有効性の結果が認められたとしている。
米国臨床腫瘍学会において更に情報を提示
necitumumabを加えた群でより多く認められたグレード3以上の有害事象としては、低マグネシウム血症と発疹があったとしている。
イリノイ州シカゴで開催される米国臨床腫瘍学会年次総会において同社は、necitumumabの安全性及び有効性に関する更なる情報が提示する予定だという。

NECITUMUMAB、IV期の扁平上皮非小細胞肺がんにおける第III相試験で全生存期間を改善 - プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2014/