進行・再発の結腸・直腸癌向けの新薬
大鵬薬品工業株式会社(以下、大鵬薬品)は、抗悪性腫瘍剤「ロンサーフ(R)配合錠T15・T20」(一般名:トリフルリジン・チピラシル塩酸塩、開発コード:TAS-102、以下本剤)が、5月23日付けで薬価収載され、発売は5月26日を予定していると発表した。
ロンサーフ
本剤は、大鵬薬品によって創製された経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤であり、トリフルリジン(FTD)とチピラシル塩酸塩(TPI)が配合されている。
FTDはDNAを複製する際にチミジンの代わりに直接DNA鎖に取り込まれる。取り込まれたことによりDNAの機能障害を引き起こし、抗腫瘍効果を発揮すると推測されてる。TPI はFTDの分解に関わるチミジンホスホリラーゼを阻害することで、FTDの血中濃度を維持する役割を持つ。
国際共同第3相臨床試験実施中。
国内第2相臨床試験結果によって、「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果として、2014年3月24日に、世界で最初に国内で製造販売承認を取得していた。
また、国際共同第3相臨床試験(試験名:RECOURSE)を治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者で、少なくても2種類以上の標準的な治療方法で効果がなかった800人を対象に実施中である。
本剤がプラセボ投与群と比較し、主要評価項目である全生存期間がデータ上でも延長を確認できる結果が得ることができた。この結果に基づき、今後欧米においても申請を予定している。
用法・容量
通常、成人には体表面積から算出された基準量の初回投与量(1回量)で 、朝食後と夕食後の1日2回、5日間連続経口投与したのち2日間休薬。これを2回繰り返し、14日間休薬。これを1コースとして投与を繰り返す。

大鵬薬品工業ニュースリリース
http://www.taiho.co.jp/corporation/news/2014/20140523.html