再生医療実用化基盤整備のために
JCRファーマ株式会社(以下、JCRファーマ)は、経済産業省が公募した平成26年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療等の産業化に向けた評価手法等の開発)」において、申請事業が採択されたことを発表した。
再生医療等産業化促進事業は、市場の急速な拡大が予想される再生医療製品の実用化基盤整備のため、安全性、有効性等に関する合理的な評価手法を開発することを狙いとしている。
JCRファーマの事業は、昨年度も経済産業省が公募した「再生医療等産業化促進事業」に採択された。
移植片対宿主病向けの医薬品を開発中
JCRファーマでは、2003年より、間葉系幹細胞(MSC)を造血幹細胞移植した時に発生する重篤な合併症のひとつである移植片対宿主病(GVHD)を適応症とする細胞性医薬品として開発中だ。
2007年に開始した第1/2相臨床試験と、引き続き実施した第2/3相臨床試験において、良好な結果が確認された。現在製造販売承認申請データをまとめる段階にあり、開発状況も順調であることから、2015年の上市を目標として開発を進めている。
生産面でも、細胞性医薬品製造施設を有する最新鋭工場に西神工場を改築するなど販売を視野に入れた整備を進めている。
この事業では、日本で最初の細胞性医薬品となる間葉系幹細胞(MSC)を対象に、
より安全かつ恒常性の高い細胞性医薬品の創出に繋がる評価方法の構築を推進することで再生医療等の産業化促進とその基盤整備に貢献することを目指します。(ニュースリリースより引用)
とコメントしている。
ヒト間葉系幹細胞
ヒト間葉系幹細胞(MSC)は、健康なドナーから採取した骨髄液を培養して製造した細胞であり、通常の医薬品と同様に不特定多数の患者さんへ投与することが可能。MSC製剤はあらかじめ製造し凍結保存ができるため、緊急時にすぐに対応でき、利便性がとても高い。
http://www.jcrpharm.co.jp/news/info.html?year=2014&id=3036