第3相国際共同臨床試験の結果において
2014年5月19日、ベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)は特発性肺線維症(IPF)を対象とした第3相臨床試験の結果において、同社が開発中の「ニンテダニブ」が病勢進行を遅らせることが明らかになったと発表した。
「ニンテダニブ」は低分子チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)である。2つの第3相国際共同臨床試験の結果において、一貫して主要評価項目を達成したことから、IPFに対する初めての分子標的治療薬となった。
上記の試験はデザイン、投与量、選択除外基準、評価項目を同一とする二重盲検無作為化プラセボ対照試験であった。プラセボ投与群とニンテダニブ投与群を52週間にわたって調査。後者は主要評価項目である努力性肺活量(FVC)の年間減少率を、前者に比べて約50%有意に抑制した。
(画像はベーリンガーインゲルハイム ホームページより)
最終的には死に至る重度の肺線維化疾患IPF
特発性肺線維症(IPF)は最終的には死に至る重度の肺線維化疾患である。現時点で利用できる治療選択肢はほとんどなく、世界で100,000人あたり14~43人がIPF患者の有病率となっている。

NEJMに発表された特発性肺線維症(IPF)を対象とした第3相臨床試験結果から、ニンテダニブが病勢進行を遅らせることが明らかに
http://www.boehringer-ingelheim.jp/news/news_releases/