バイオマーカーを用いて炎症性腸疾患の新薬を開発
2014年5月7日、エーザイ株式会社は国立大学法人筑波大学とともに炎症性腸疾患に対する新薬について、産学共同開発を開始すると発表した。
この産学共同開発では、同社が創出した、抗炎症作用をもつ低分子化合物E6007の開発を進めていく。E6007はインテグリン活性化阻害による白血球全般の接着・浸潤を抑制する新規作用機序をもつ。
一方、筑波大学はインテグリン活性化の新たな検出法を開発しており、これをバイオマーカーとして臨床開発に組み込むことで、早期の創薬概念の検証の達成・承認取得を目指す。E6007の開発は、いまだ有効な治療方法がない炎症性腸疾患に対する新たな治療法として期待されている。
(画像はエーザイ ホームページより)
産学共同実用化開発事業(NexTEP)に採択
独立行政法人科学技術振興機構は、大学等の研究成果に基づいてアカデミアと企業が共同開発し、実用化に結びつけることを支援する産学共同実用化開発事業(NexTEP)を実施している。
今回の産学共同開発もこの事業に採択されたプロジェクト。「低分子化合物とバイオマーカーを用いた炎症性腸疾患の治療」を課題とし、代表研究者を筑波大学の深水昭吉教授、開発実施企業をエーザイ株式会社としている。

筑波大学とエーザイがバイオマーカーを用いた炎症性腸疾患の新薬開発において産学共同開発を開始
http://www.eisai.co.jp/news/news201420.html