4月30日を持って終了
小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品)と日産化学工業株式会社(以下、日産化学)は2014年4月30日をもって、新規血小板減少症治療薬に関するライセンス契約の終了に合理したことを発表した。
小野薬品は、2007年に新規血小板減少症治療薬(NIPー022・ONO-7746)の全世界における独占的開発および販売権を日産化学より取得した。
(NIPー022・ONO-7746)
(NIPー022・ONO-7746)は日産化学が創製した新規血小板減少症治療薬であり、造血因子であるトロンボポチエン受容体を活性化することで、血小板効果を増加させる効果を持つ低分子化合物だ。経口投与が可能である。
小野薬品は健常な人を対象とした臨床第1試験において安全性と強い血小板増加作用を確認した。その後抗悪性腫瘍剤投与に伴う血小板減少症患者を対象に臨床試験を実施していたが、戦略的な理由によって(NIPー022・ONO-7746)の開発中止となった。
日産化学は今回のライセンス契約の終了によって、小野薬品から開発・販売権などすべての権利を返還されるだけでなく、小野薬品が実施してきた非臨床試験・臨床試験に関するデータを独占的に利用することができる。そのため、開発を継続することに関しては、支障がない。日産化学は今度新たな導出先を検討するという。
血小板減少症
血小板は、出血時の止血における重要な役割を持つ血球成分の一つであるが、突発性血小板減少性紫斑病や再生不良性貧血、骨髄異形成症候群といった血液疾患において発症することが多い。重度の場合は生命を脅かすこともあり、がん化学療法や慢性肝疾患、C型肝炎の治療においても発生することがあり、治療に支障が出る場合もある。

小野薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n14_0430.pdf小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/日産化学工業株式会社
http://www.nissanchem.co.jp/index.html