中枢神経系疾患領域での提携
TEVA Pharmaceutical Industries Ltd.(以下、テバ社)と武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は、テバ社が所有するパーキンソン病治療薬ラサジリン(一般名、以下ラサジリン)の日本国内での製品化に関する契約を締結したと発表した。
テバ社と武田薬品は2013年にもテバ社の多発性硬化症の治療薬グラチマー酢酸塩に関する提携を行っている。今回の契約は治療の選択肢が限定されているパーキンソン病に対しての、アンメットニーズが高いことを受け、両社が中枢神経系疾患カテゴリーにおいて、さらなる提携を結ぶことにしたものである。
ラサジリン
テバ社が開発したパーキンソン病治療薬ラサジリンは、2005年に、イスラエルと欧州で最初に承認を受けてから、欧州や米国をはじめとする40カ国以上で販売されている。日本では製造販売承認申請をするために現在開発中だ。
今回の契約に基づいて、武田薬品は日本におけるラサジリンの開発・製造販売承認申請を行うこととなる。
ラサジリンは、ドーパミンの分解酵素であるモノアミン酸化酵素B(MAO-B)の働きを妨げることによって、脳内のドーパミン濃度が高まり、パーキンソン病に特徴的な運動症状などを改善する薬剤である。単独療法およびL-dopaとの併用療法、2つの用法が認められている。
パーキンソン病
パーキンソン病は加齢と関連する神経変性疾患であり、60歳以上に患者が多くみられる。患者数は全世界で推定400万人、日本国内では、15~18万人存在するとされている。一般的な症状として、振戦(震え)、無動、禁固縮、姿勢反射障害、自律神経系症状がある。

武田薬品工業株式会社ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/files/20140428_jp.pdf