第53回米国神経精神薬理学会年次総会において
2014年12月12日、大日本住友製薬株式会社は、子会社であるサノビオン・ファーマシューティカルズ・インクが開発中のADHD(注意欠如・多動症)治療剤「dasotraline」における第2相臨床試験結果を、第53回米国神経精神薬理学会年次総会において発表したことを明らかにした。
この試験では成人のADHD患者341例を対象に無作為化二重盲検比較試験を実施した。その結果、同剤の8mg投与群は4週間後のADHD RS-IV総スコアにおけるベースラインからの平均変化量において、プラセボ投与群と比べ、統計学的に有意な改善を示したという。
また、ADHD RS-IV不注意サブスケールスコアのベースラインからの平均変化量、ADHD RS-IV多動性-衝動性サブスケールスコアのベースラインからの平均変化量についても、プラセボ投与群と比較し統計学的に有意な改善が見られたとする。
同社ではこの結果を踏まえ、現在第3相臨床試験を実施中だ。今回の試験結果とこの第3相臨床試験の結果は新薬承認申請資料に含められる予定となっている。
米国では成人の約4%が罹患
ADHDは落ち着きのなさ、衝動性、不注意などの症状を持つため、患者の生活を混乱させてしまう。
社会的、学業的、職業的機能にも著しい障害を及ぼすことから、これらの症状を自己管理することを助け、全般的な機能を改善する可能性のある治療選択肢の登場が期待されている。

大日本住友製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=647