サンアントニオ乳癌シンポジウムで発表
2014年12月15日、アステラス製薬株式会社は、米国で12月13日まで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウムにて、同社が開発中の経口アンドロゲン受容体阻害剤「エンザルタミド」における、乳がん患者を対象とした第2相臨床試験データを発表したことを明らかにした。
同試験の対象となったのはアンドロゲン受容体陽性のトリプルネガティブ乳がん患者で、その内容は彼らに対するエンザルタミド単剤療法の有用性を検討するものであった。
上記の乳がんはアンドロゲン受容体が過剰に発現する症状を持つことから、アンドロゲン受容体を阻害する働きのある同剤に治療薬としての期待が寄せられている。
2015年内にステージ2の全データを解析予定
今回の試験で主要評価項目となっていたのは、アンドロゲン受容体の発現が10%以上で、かつ投与後評価ができた患者集団における臨床的有用率(以下「CBR」)。
試験は2つのステージに分けられており、今回発表されたのはステージ1および2の一部データであったが、ステージ1における16週目のCBRは42%であった。なお24週時のCBRは35%。
ステージ1を経てステージ2に組み込まれた76名については、2014年11月10日時点で完全奏効が1名、部分奏効が3名認められているという。
ステージ2の全データについては、2015年中を目途に解析が行われる予定だ。

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/