欧州医薬品庁(EMA)
バイエル ヘルスケア社は、2014年12月4日、遺伝子組換え型第8因子製剤(BAY 81-8973)について、小児から成人の血友病A治療薬として欧州医薬品庁(EMA)に販売承認申請をおこなった。
BAY 81-8973 においては、標準的な投与量で週2回または週3回の定期補充療法をおこない、臨床的有効性が示された。バイエルは今後、他の国々でも 同薬の承認申請をおこなう予定だ。
投与量や投与頻度を柔軟に選択可能
治験運営委員会メンバーでボン大学の実験血液学・輸血学研究所(University of Bonn’s Institute of
Experimental Hematology and Transfusion Medicine)所長のヨハネス・オルデンバーグ氏は、
「LEOPOLD 試験の臨床データから、BAY 81-8973 は標準的な投与量で、重症血友病患者の出血を抑制できることが示された。投与量や投与頻度を柔軟に選べることにより、患者や医師の選択肢が広がり、各患者に合わせた適切な治療レジメンが選択できる」(プレスリリースより)
と述べている。
3つの第3相臨床試験の結果
血友病Aは、血液凝固第8因子欠乏症。体内の血栓形成に必要なタ
ンパク質の欠乏や低下に起因する遺伝性の出血性疾患だ。関節や筋肉、内臓で出血が起こりやすく、長く出血が続くという特徴がある。
今回の申請は、合計204人の小児及び成人の被験者を対象とした3つの第3相臨床試験の結果に基づいている。LEOPOLD 2試験では、BAY 81-8973 について、定期補充療法が、出血時補充療法にくらべより優れていることが示された。
この臨床結果は、2014年5月に開催された世界血友病連盟(WFH: World Federation of Hemophilia)世界会議で発表されている。

バイエル薬品株式会社 プレスリリース
http://byl.bayer.co.jp/html/news2014-12-11.pdfバイエル薬品株式会社 ホームページ
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