次世代ソマトスタチンアナログ「SOM230」
ノバルティスは、同社の「SOM230(一般名:pasireotide)」が、疾患コントロールが十分でない先端巨大症患者の治療薬としてEUで承認を取得したと発表した。
「SOM230」は、脳下垂体腫瘍に直接作用する次世代ソマトスタチンアナログ(SSA)。既存のSSAでは十分にコントロールできない先端巨大症の患者に対する、最初の治療選択肢となる。
待ち望まれていた治療薬
先端巨大症の多くは、脳下垂体に発生する非がん性の腫瘍により、成長ホルモン(GH)および最終的にはインスリン様成長因子1(IGF-1)が体内で過剰に分泌される。長期にわたりGHとIGF-1が過剰に分泌されたままだと、極端な身体的変化や、死亡リスクが上昇する可能性もある。
近年の調査では、先端巨大症の患者の45%が、既存の治療によって適切なGH値や正常なIGF-1値を達成できていないことが判明している。脳下垂体腫瘍に直接作用する「SOM230」は、先端巨大症の治療薬として待ち望まれていた。
第一世代に比べて優れた有効性を示す
EUにおける今回の承認は、C2402とC2305という2つの多施設共同第3相臨床試験のデータに基づいている。試験は、第一世代SSAでは先端巨大症を十分にコントロールできない患者、薬物治療未経験の患者を対象として行われた。
いずれの臨床試験においても「SOM230」は、GHおよびIGF-1値の抑制において、第一世代SSAに比べて優れた有効性を示したという。

SOM230、疾患コントロールが十分でない先端巨大症患者さんの治療薬としてEUで承認取得 - ノバルティスファーマ株式会社
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