米国食品医薬品局が承認
スイスのロシュ社は11月17日、白金製剤に対し抵抗性を示す再発卵巣がん患者に対する同社の「Avastin」と化学療法の併用について、米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。
今回の承認は、第3相臨床試験であるAURELIA試験の成績に基づいている。同試験において同剤と化学療法の併用は、病勢進行または死亡リスクを62%減少させた。
がん治療に変革をもたらした
「Avastin」は、2004年に米国で進行性結腸・直腸がんに対して最初に承認された、血管新生阻害剤。同剤の登場はがん治療を変革し、以後10年にわたって血管新生阻害剤を今日のがん治療の基本的な柱へ位置付けさせた。また、引き続きがん治療に変革をもたらしてもいる。
今回FDAより承認された同剤の新しい適応は、白金製剤に抵抗性を示す再発上皮性卵巣がん・原発性腹膜がん・卵管がんの患者に対し、「aclitaxel」「topotecan」または「pegylated liposomal doxorubicin」との併用ということになる。
新たな治療選択肢となる
今回の承認は、第3相臨床試験であるAURELIA試験の成績に基づいている。同試験は、「Avastin」と化学療法の併用と、化学療法単独を比較する形で行われた。同剤と化学療法の併用は、病勢進行または死亡リスクを62%減少させている。
今回の承認により、「Avastin」は米国で六つのがん腫に対して承認されたことになる。同社は、同剤がここ15年以上においては新たな治療選択肢となると考えている。

ロシュ社のAvastinと化学療法の併用療法が白金製剤抵抗性の再発卵巣がんに対する承認をFDAより取得 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/