AAV5とAAV6のベクターを加える
タカラバイオ株式会社は、細胞への遺伝子導入に用いる試薬であるアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター「AAVpro シリーズ」にAAV5とAAV6のベクターを加え、本年12月15日より発売する。
同シリーズは、同社が昨年より発売しているもの。AAV5とAAV6のベクターは、遺伝子導入効率を向上させるべく発売される。
遺伝子治療分野でも応用が進むAAV
AAVは、遺伝子導入用ベクターとして、研究分野のみならず遺伝子治療分野でも応用が進んでいる。病原性を持たず、また細胞や組織に効率よく遺伝子導入が可能であり、導入した遺伝子は長期間発現するためだ。
AAVには、100を超える血清型が存在する。そして、血清型の違いによって細胞への感染性、すなわち遺伝子導入の効率が異なる。同社の「AAVpro シリーズ」ではこれまで、AAV2のベクターを販売していた。しかし、より導入効率を向上すべく今回、AAV5とAAV6のベクターが発売される。AAV5は脳神経や心臓への遺伝子導入効率が高く、AAV6は肝臓や筋肉への遺伝子導入効率が高い。
製品ラインナップも拡充
AAV5とAAV6のベクター発売に伴い、同シリーズの製品ラインナップも拡充される。遺伝子組換え酵素CRE Recombinaseを搭載したベクターや、RNAの発現に適したU6プロモーターを搭載したベクターが発売されるという。
同社は今後も、同シリーズやウイルスベクター作製受託サービスの拡充を図るとしている。
(画像はプレスリリースより)

新たな遺伝子導入用アデノ随伴ウイルスベクターを発売 - タカラバイオ株式会社
http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=1676