パクリタキセルとの併用療法で
イーライリリー・アンド・カンパニーは、「CYRAMZA」の化学療法施行後の進行胃がんに対するパクリタキセルとの併用療法を、米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。
「CYRAMZA」は、血管新生阻害薬。今回の承認取得により同剤は、この疾患の治療としてFDAから2つの承認を得たことになる。
血管新生を阻害し腫瘍増殖を抑制
血管新生は、文字通り新しい血管を形成する過程を指す。がん患者においては、この血管新生により腫瘍自体に血液を供給する新たな血管が形成され、腫瘍の増殖および転移につながる。
一部の腫瘍はVEGFと呼ばれるタンパク質を生成する。これらのタンパク質は、血管細胞のVEGF受容体に結合して腫瘍周辺に新たな血管を形成し、増殖が可能となる。VEGFタンパク質が血管と結び付くのを阻害することは、血管新生および腫瘍に栄養を与える血液供給を遅らせることであり、腫瘍増殖を抑制するのに有効となる。
FDAから2つの承認を取得
「CYRAMZA」は、VEGF受容体2に特異的に結合してその活性化を阻害し、VEGF-AとVEGF-CおよびVEGF-Dの結合をブロックする、血管新生阻害薬。
同剤は、化学療法施行後の進行胃がんに対する単剤療法での承認を、本年4月にFDAから取得。今回の併用療法についても承認を取得したことで、FDAから2つの承認を得たことになる。

米国食品医薬品局(FDA)、進行胃がんに対するパクリタキセルとの併用療法として、CYRAMZAを承認 - 日本イーライリリー株式会社
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