アメリカでの製造物責任訴訟における賠償額が減額に
武田薬品工業株式会社は、同社の100%子会社である武田ファーマシューティカルズUSA Inc.と共に、現在ルイジアナ州で係争中の2型糖尿病治療剤「アクトス」に起因する膀胱がんを主張している製造物責任訴訟において、同社らが申し立てを行っていた懲罰的損害賠償訴訟に対する減額が、裁判所によって認められたことを2014年10月28日に発表しました。
今回の決定の内容とは
この訴訟はルイジアナ州西部連邦裁判所において審理が行われており、この事件を担当するDoherty判事は懲罰的損害賠償として同社らに60億アメリカドル、イーライリリー社には30億アメリカドルの支払いを命じていました。しかし今回の減額の訴えが認められたことによって、同社分が約28百万アメリカドル、イーライリリー社分が9.22百万アメリカドルへとそれぞれ減額するという決定が下されました。
同社では今回の決定を正しい方向性であるとしつつも、引き続きアクトスが膀胱がん発症との間で因果関係を示す科学的な根拠はないことを上訴を通じて争う方針で、同社では患者の安全を第一に考えていることを改めて表明しています。なお、この事件以外でも判決に至った6件のうち5件においては同社に責任がない旨認定されています。

武田薬品工業 ニュースリリース
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