Pharmacyclics社およびヤンセン社と
2014年11月4日、アストラゼネカは、血液がんに関する臨床試験において、同社が開発中のMEDI4736(抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤)と、経口ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤イブルチニブとの併用に向け提携する契約を締結したと発表した。
イブルチニブ(海外での製品名:IMBRUVICA)はヤンセンファーマシューティカルズカンパニーの1社Cilag GmbH InternationalとPharmacyclics Switzerland GmbHにより共同開発された製品。成人の慢性リンパ性白血病のファーストライン治療薬として欧州委員会から販売承認を取得している。日本では未承認。
同試験では両化合物で開発中の適応である「びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫および濾胞性リンパ腫を含む血液がん」が対象。試験はPharmacyclics社により実施され、MEDI4736とイブルチニブ併用療法の推奨用量レジメンの確立、併用療法による安全性と有効性の評価がなされる。
患者の免疫システムを活性化しがんを攻撃
MEDI4736はプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)を標的とし、がんの免疫システムによる探知を回避するこれらのシグナルを阻害する働きがある。他の免疫治療と並行して、患者の免疫システムを活性化しがんを攻撃することを目的として開発されている。
単剤療法としては固形がんを対象に開発されており、現在、非小細胞肺がん患者を対象に第3相開発段階にあるという。頭頸部扁平上皮がん患者を対象とする臨床試験も年内に開始される予定となっている。

アストラゼネカ プレスリリース
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