ニンテダニブで申請
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(以下、ベーリンガーインゲルハイム)は、特発性肺線維症(IPF)を適応として、低分子チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)ニンテダニブの販売承認申請を行った。
特発性肺線維症
特発性肺線維症(IPF)は慢性かつ進行性の経過をたどり、最終的には死に至る肺線維化疾患。しかしながら、現時点で利用できる治療選択肢は限定されている。
ニンテダニブ
ニンテダニブは、ベーリンガーインゲルハイムが、特発性肺線維症(IPF)の治療を目的として開発した低分子チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)だ。
肺線維症の発症メカニズムに関与している可能性があるとされている増殖因子受容体、とりわけ、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、繊維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)および血管内皮細胞増殖因子受容体(VEGFR)を標的にする。
そして、線維化進展する過程に関わるシグナル伝達経路を遮断することで呼吸機能の減少を抑制し、IPFの病勢進行を遅らせると考えられている。
臨床試験で有効性を確認
同薬は、2つの大規模、国際共同、プラセボ対照第3相検証試験において、主要評価項目である努力肺活量(FVC)の年間減少率がプラセボと比較して統計学的に抑制することを確認された最初の分子標的治療薬だ。また、臨床試験でみられた副作用の多くは軽度または中等度であった。

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社ニュースリリース
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=372068&lindID=4