国立循環器病研究センターが共同で
株式会社ビー・エム・エルは、家族性高コレステロール血症の原因となるPCSK9蛋白質の血中濃度を測定するサンドイッチELISA検査を、独立行政法人国立循環器病研究センター研究所との共同研究により、開発したと発表した。
この検査法は、PCSK9蛋白質の「成熟型」と「切断型」を別々に定量することをできるというもの。
2つの異なる形で存在するPCSK9
PCSK9は、生体で血中コレステロール量を調節する肝臓のLDL受容体の分解に関わる蛋白質。家族性高コレステロール血症の原因の一つであることが明らかにされている。
PCSK9蛋白質は、2つの異なる形で存在するが知られている。LDL受容体分解活性を有する「成熟型PCSK9」と、プロセッシング酵素「furin」により切断されLDL受容体分解活性の低い「切断型PCSK9」が、そうだ。しかし、これまでは両者を分けて測定することができず、PCSK9蛋白質が2つの異なる形で存在する臨床的意義も判っていなかった。
脂血症との関わりを明らかにできる
同社と国立循環器病研究センター研究所の研究は、この「成熟型PCSK9」と「切断型PCSK9」を、それぞれ別々に定量することを可能にした。この測定により、これら生体における意義、特に高脂血症との関わりを明らかにできるようになったという。
この研究成果は、専門誌「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版に、10月15日付で発表された。現在は、特許出願中。

家族性高コレステロール血症の診断と治療に関する検査法の共同開発について - 株式会社ビー・エム・エル
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