現在は同社が単独で研究開発
カルナバイオサイエンス株式会社は、同社が研究開発を行っているCDC7/ASKキナーゼ阻害薬に関して、日本国特許庁より平成26年10月17日付で特許査定通知を受領したと発表した。
同薬は、同社とSBIバイオテック株式会社が共同で創出。同社がSBIバイオテックの特許権等に係る持ち分を全て取得して以降は、同社が単独で研究開発を行っている。
抗がん剤の有望な新規ターゲットとなりうる
従来の抗がん剤は、がん細胞のみならず正常細胞にも影響を与えるため、強い副作用を有するのが常だった。しかしCDC7/ASKキナーゼは、従来の薬剤と異なり、がん細胞のみを細胞死に導くことが報告されている。
膵臓がんや悪性度の高い乳がんに対してCDC7/ASKキナーゼが有望な標的分子であることも報告されており、これまで治療困難とされてきたがんに対する治療に大きな貢献を果たせるという。同社は、CDC7/ASKキナーゼの阻害が抗がん剤の有望な新規ターゲットとなりうると考え、低分子阻害薬の研究開発を実施している。
スーパー早期審査制度を活用
なお今回の特許査定通知の受領は、同社が平成26年に公表した米国特許成立に引き続くものとなる。日本においてもCDC7/ASKキナーゼ阻害薬に係る特許査定を受けたことにより、本件特許の権利が確保される地域が拡大することとなった。
また、今回の特許査定は特許庁におけるスーパー早期審査制度を活用したことで、早期の権利化が可能となっている。同社は今後も、知的財産戦略上において重要な特許取得に積極的に取り組むとしている。

CDC7/ASKキナーゼ阻害薬に係る特許庁(日本)からの特許査定通知受領のお知らせ - カルナバイオサイエンス株式会社
http://www.carnabio.com/output/irlibrary/339_ja.pdf