慢性腎臓病のマーカーとして有用
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は、慢性腎臓病(CKD)のマーカーとして有用なシスタチンCを測定する試薬「リキテック シスタチンC2」を、10月8日に発売した。
同社は既にシスタチンC試薬を販売していたが、国際臨床化学連合(IFCC)標準物質を使用する製品を開発、あらためて発売することとなった。
(画像はプレスリリースより)
慢性腎臓病、患者数は約1330万人
CKDは、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が背景となって発症する場合が多く、心血管疾患の危険因子にも挙げられている。患者数は、約1330万人と推定され、そのうち維持透析患者数は約30万人。医療経済上も大きな問題となっている。
CKDの重症度は、糸球体濾過量(GFR)が用いられた腎機能の評価数値により判断される。そのGFRのマーカーとして有用なのが、血清タンパク質であるシスタチンCだ。全身の有核細胞から常に一定の割合で産生されるシスタチンCは、食事・筋肉量・性差・年齢差の影響を受けにくい。そのため、早期腎機能障害の診断に有用とされる。
今回発売された「リキテック シスタチンC2」は、このシスタチンCを測定する試薬。
医療従事者や患者の利便性向上に期待
同社は既にシスタチンC試薬を販売していたが、IFCCが設定した標準物質であるERM-DA471/IFCCに対応した製品を開発し、今回あらためて発売することとなった。IFCC標準物質を使用することで、検査基準値のばらつきがなくなり、医療従事者や患者の利便性向上が期待されるという。
同社は今後も、より臨床現場に有用な製品を提供し、検査の価値向上に貢献するとしている。

シスタチンCを国際標準で測定 「リキテック シスタチンC2」発売のお知らせ - ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社
http://www.roche-diagnostics.jp/news/