武田薬品工業が「アクトス」に関する訴訟の陪審評決にコメントを発表
武田薬品工業は同社の100%アメリカ子会社である武田ファーマシューティカルズUSA Inc.(TPUSA社)は、米国時間で2014年10月3日に2型糖尿病治療剤「アクトス」に起因する膀胱がんを主張する製造物責任訴訟において、同社らが原告に対して約200万米ドルの補償的損害について責任があるという陪審評決が下されたことに対してコメントを発表しました。
今回の訴訟の概要と同社の対応について
この訴訟はShelly Robins-New判事によって2014年9月8日よりアメリカルイジアナ州の連邦地方裁判所で審理がなされていました。今回の訴訟に対してTPUSA社の法務部長であるKenneth D. Greisman氏は、今回の陪審評決は承服できないことを表明、原告が罹った膀胱がんは「アクトス」によるものではないことを示す十分な科学的根拠を示したと主張しています。そして、今後は上訴を含めて可能な限りの法的手段を活用して対抗していくことを表明。
また今回の裁判では、「アクトス」の販売で提携する米イーライリリー社も被告となっており、こちらにはおよそ30億ドルの懲罰的損害賠償及び補償的賠償として147万5000ドルの支払いが命じられています。
なお今回の陪審判決の前に、アクトスに関しては製造物責任訴訟が6件提起されており、そのうち5件で武田薬品側の主張が認められています。

武田薬品工業 ニュースリリース
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