3年半を超える全生存期間
スイスのノバルティス社は、同社のがん治療薬「アフィニトール」が、高分化型進行性膵神経内分泌腫瘍(pNET)患者を対象に実施された第3相臨床試験において3年半を超える全生存期間を達成したと発表した。
特徴的で稀な疾患、pNET
pNETは、世界で100万人当たり年間約2.2人に発生するという。通常膵臓がんや膵外分泌がんと呼ばれているがんとは異なり、特徴的で稀な疾患とされる。
同疾患は、膵島細胞から生じて急速に増殖する可能性があり、患者は既にがんが身体の他の部分に広がった状態で診断される場合が多い。進行すると悪性度が高く、治療選択肢が限られる。
「アフィニトール」は、膵原発の局所進行、転移性または切除不能の進行性神経内分泌腫瘍治療薬として、欧米を含む85カ国以上で承認されている。また、転移性腎細胞がん治療薬としても米国やEUなど100カ国以上で承認されている。
臨床的に意義のある改善
「アフィニトール」の第3相臨床試験は、pNET患者を対象として、全生存期間を副次評価項目の1つとして実施された。
OSの中央値は、プラセボ群の37.68カ月に対し、同剤投与群は44.02カ月だった。2つの治療群間における6.34カ月の差は統計的に有意な差ではないとしながらも、臨床的に意義のある改善が見られたと同社はしている。

「アフィニトール」、進行性膵神経内分泌腫瘍治療薬として初めて3年半を超える全生存期間達成 - ノバルティスファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news