CINVの予防を適応
エーザイ株式会社は、米国において、スイスのHelsinnHealthcare S.A.(以下、Helsinn社)が、制吐剤「AKYNZEO(R)」について、催吐性を有するがん化学療法(高度な催吐性を有する化学療法に限定されない)による急性および遅発性の悪心・嘔吐(CINV:Chemotherapy-Induced Nausea and Vomiting)の予防の適応で、FDAから承認を取得したと発表した。
一般名は、【netupitant/palonosetron】。
Helsinn社とライセンス契約を締結
Helsinn社は高品質で幅広いポートフォリオのがん関連医薬品を扱う製薬企業グループ。
また、2010年6月にエーザイとHelsinn社が締結したライセンス契約に基づき、同社の米国子会社エーザイ・インクとHelsinn社の米国子会社 Helsinn Therapeutics U.S.Inc.の2社で共同販促を行い、売上げはエーザイ・インクに計上されることとなっている。
AKYNZEO(R)
同剤は、がん化学療法に伴う悪心・嘔吐に関与する2つの重要な神経伝達経路を標的にした新規の経口制吐剤で、NK1(ニューロキニン)受容体拮抗剤netupitantと5-HT3(セロトニン3)受容体拮抗剤 palonosetron(製品名:Aloxi(R))が配合されている。
今回の承認は、高度・中等度催吐性がん化学療法を受けている様々ながん腫の患者に対して行われた第2相および第3相臨床試験の結果によるもの。
同剤の承認申請は世界各国で進められており、2014年1月に欧州において、EMAが急性・遅発性の悪心・嘔吐の予防を効能として販売承認申請の評価中である。さらに、同剤の患者に対する価値向上のために注射剤も開発中だ。

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201459pdf.pdf