BMJ(英国医師会雑誌)、タミフルが無効と公表
BMJ誌とコクランが、インフルエンザの治療や予防に用いられている薬剤のノイラミニダーゼ阻害剤である、タミフル(オセルタミビル)やリレンザ(ザナミビル)などに関する共同声明を表明した。
(画像はプレスリリースより)
タミフルについて何が新たに分かったのか?
BMJ誌の発表によると、ノイラミニダーゼ阻害剤は、症状を半日程度(7日間から6.3日間へ)軽減することができる。だが、それも小児に対しては更に効果が低下する。それなのに肺炎などの合併症や入院を防止する効果を持たないことが分かった。特にタミフルは頭痛、嘔吐や精神症状の合併症のリスクを増加すらさせる。またエビデンスでは、「インフルエンザウイルスが人に感染するのを防止する効果を持つ」ということに関しても十分な根拠がないことを示している。
ガイダンス見直し求める
タミフルは2009年4月のH1N1ウイルス(豚インフルエンザ)以後使用が急増した。だが現在のコクランレビューによると、症状が僅かに緩和することは分かったが、合併症の軽減があるというエビデンス証明はされていない上に副作用も決して少なくない。BMJ誌とコクラン共同計画は現在、タミフルの使用に関するガイダンスを見直すよう政府や医療行政官に求めている。

BMJ
http://www.bmj.com/