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2025年07月30日(水)
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中外製薬、新たな作用機序の乳がん治療薬カドサイラを発売

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中外製薬、新たな作用機序の乳がん治療薬カドサイラを発売

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2つの抗癌作用を組み合わせた治療薬
2014年4月17日、中外製薬株式会社は、乳がん治療薬「カドサイラ」を4月18日に発売すると発表した。

乳がんは、ホルモン感受性やHER2タンパクの発現量、細胞増殖指標により5つのサブタイプに分類され、それぞれに適した治療が行われる。このうちHER2(ハーツー)タンパクはがん細胞の増殖に関与する遺伝子タンパクであり、これが増殖に必要な物質を取り込むことで、がん細胞が増えると考えられているが、乳がん患者の2割は、HER2陽性と診断されている。

カドサイラは、HER2ヒト化モノクローナル抗体である乳がん治療薬トラスツズマブと、細胞傷害性を有する抗がん剤であるチューブリン重合阻害剤DM1が結合した抗体薬物複合体。トラスツズマブによってHER2タンパクを発現しているがん細胞へDM1を送り込み、DM1でがん細胞を細胞死させるというコンセプトの薬剤である。

カドサイラ
(画像はプレスリリースより)

手術不能や再発の乳がん患者への新たな治療選択に
カドサイラの効能・効果は「HER2陽性の手術または再発乳がん」で、2013年9月20日に製造販売承認を取得した。2014年1月より、日本における臨床情報を収集するため、特定の医療機関において臨床試験を実施し、4月17日に薬価基準に収載、翌18日に発売を開始することとなった。

今回の発売をうけて、中外製薬は「HER2陽性の手術不能または再発乳がんに対する新たな治療選択肢としてカドサイラが国内で発売されることにより、これまで以上に患者さんの治療に貢献できると確信するとともに、適正使用の推進を図る」としている。


販売名:カドサイラ点滴静注用100mg、160mg
一般名:トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)注
効能・効果:HER2陽性の手術不能または再発乳がん
用法・用量:通常、成人にはトラスツズマブエムタンシン(遺伝子組換え)として1回3.6mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する
使用期限:カドサイラ点滴静注用100mgは2年6ヵ月、160mgは3年
薬価:カドサイラ点滴静注用100mgは235,108円/1バイアル、160mgは373,945円/1バイアル


外部リンク

抗悪性腫瘍剤「カドサイラ」の発売について(中外製薬株式会社)
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/ss/news/

Amazon.co.jp : カドサイラ に関連する商品
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