ERY-ASPでAMLの希少薬指定
急性白血病とアンメット・メディカル・ニーズが求められているその他の腫瘍適応症を対象として、新しい治療薬の開発を行っているエリテック・ファーマは、主力製品のGRASP(R)/ERY-ASP1が、悪性の血液がんである急性骨髄性白血病(AML)の治療薬として、米食品医薬品局(FDA)より希少薬の指定を受けたと発表した。エリテック・ファーマにとって、今回の希少薬の指定は7件目となる。
急性白血病において最も多く見られるタイプであるAMLの新規患者は、米国と欧州でも年間約3万4000人であり、成人と高齢者が主な患者である。だが、これらの患者が利用できる治療選択肢は現在のところほとんど存在しないのが現状である。
GRASPA(R)
欧州でGRASPA(R)として知られるERY-ASPは、新規のL-アスパラギナーゼ酵素製剤である。同じタイプの赤血球細胞内に酵素を取り入れて保護するために、既存製剤に比較し、臨床における安全性が向上し、使用範囲が拡大されている。
ERY-ASPは欧州で急性リンパ芽球性白血病(ALL)に対する第3相試験およびAMLに対する第2b相試験の段階であり、成人ALL患者に対し、第1相試験が米国で、また、すい臓がんに対し、第2相試験が欧州で開始されている。
AMLに対するL-アスパラギナーゼの使用には強い根拠があるが、AML患者の平均年齢は約70歳で、その大部分は虚弱で既存のアスパラギナーゼ製剤に対する忍容性を持たない。そのため、ERY-ASPは安全性プロファイルを改善することで、AML患者もアスパラギナーゼが利用できるようにすることを狙いとしている。

エリテック・ファーマ ニュースリリース
http://www.businesswire.jp/news/jp/20140403005606/jaエリテック・ファーマ
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