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2025年11月09日(日)
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大阪大学のグループが糖尿病ワクチンを開発

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大阪大学のグループが糖尿病ワクチンを開発

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DPP-4をターゲットとした糖尿病ワクチン
2014年3月18日、大阪大学の中神啓徳氏らの研究グループは、糖尿病に対する新たな治療法として、Dipeptidyl Peptidase-4(DPP-4)を標的としたワクチンのマウスでの効果を発表した。

DPP-4は、インスリンの分泌を強める作用がある消化管ホルモンであるインクレチンを分解する酵素。これを阻害するDPP-4阻害薬はインクレチンの作用を強め、高血糖状態を是正する糖尿病治療薬であり、現在、臨床で広く使用されている。中神氏らのグループは、DPP-4の機能を阻害するワクチンを作成して糖尿病マウスに投与したところ、DPP-4阻害薬と同様の効果が得られると発表した。

糖尿病治療
(画像はプレスリリースより)

ワクチンの作用メカニズム
中神啓徳氏(健康発達医学)、森下竜一氏(臨床遺伝子治療学)、楽木宏実氏(老年・腎臓内科)らのグループは、DPP-4を阻害するワクチンを設計し、2週間ごとに3回、マウスに接種した。その結果、DPP-4に対する抗体が産生され、DPP-4にその抗体が結合して、DPP-4の機能が阻害された。

糖尿病治療
(画像はプレスリリースより)

糖尿病モデルマウスにこのワクチンを投与すると、血糖が有意に低下し、血中GLP-1濃度およびインスリン濃度が高いことも示された。またDPP-4に対する抗体は、ワクチン摂取後、数ヵ月間にわたって維持され、ワクチンの追加により抗体が再び上昇することも明らかになった。

現在の日本は超高齢化社会をむかえ、それに伴い生活習慣病患者が増加し、医療費が急増している。また、生活習慣病である高血圧や糖尿病、脂質異常症は相互に合併することも多く、複数の薬剤を必要とする患者も少なくない。

中神氏らは「今回のワクチンが創薬に発展し、年に数回のワクチン接種で薬剤と同等の効果が得られれば、医療費の削減や、患者の薬の飲み忘れ防止による治療の改善が期待される」としている。


外部リンク

糖尿病の新しい治療法開発に光(大阪大学 プレスリリース)
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2014/20140318_1
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