申請は速やかに欧州委員会へ
武田薬品工業株式会社は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬vedolizumabが、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品評価委員会(CHMP)において、承認を推奨するという見解を得たと発表した。
この推奨を受け、本申請は速やかに欧州委員会(EC)により審査される。ECが正式に採用した場合、同薬は欧州連合加盟において承認される。
潰瘍性大腸炎およびクローン病治療薬
Vedolizumabは、潰瘍性大腸炎およびクローン病治療薬として開発中の、ヒト化α4β7インテグリンモノクローナル抗体。
α4β7インテグリンは、消化管における血管やリンパ節に特異的に存在する細胞接着分子に結合することで、炎症反応を惹起する。同薬は、このα4β7インテグリンに特異的に結合し、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害することで、特定のリンパ球が消化管細胞へ浸潤するのを阻害する。
欧州連合加盟国で承認へ
同社は、2013年3月、EMAにvedolizumabの販売承認申請を行った。CHMPによる承認推奨を受け、本申請は速やかにECにより審査される。CHMPの推奨をECが正式に採用した場合、同薬は欧州連合加盟28ヵ国ならびにノルウェー・アイスランド・リヒテンシュタインにおいて承認されることとなる。
今回推奨された効能は、標準治療薬もしくは抗TNFα抗体による治療に対し、効果不十分、効果が持続しない、もしくは不耐性である、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎またはクローン病。

潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬vedolizumabに関する欧州医薬品評価委員会(CHMP)の審査結果について - プレスリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2014/20140324