国内15年ぶりの経腸栄養剤の新製品
2014年3月27日、アボットジャパン株式会社は、経腸栄養剤エネーボ配合経腸用液の製造販売承認を取得したと発表した。同剤は、国内で15年ぶりの経腸栄養剤の新製品となる。
この栄養剤の効果・効能は、「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給」。抗酸化作用のあるセレンや、脂質代謝に関連するL-カルチニンをはじめ、フラクトオリゴ糖、クロム、モリブデン、タウリンなどの栄養成分が、医薬品経腸栄養剤として初めて配合されている。
(画像はニュースリリースより)
在宅医療で不足しがちな栄養素を配合
現在、日本では急速な高齢化社会を迎えており、2025年には65歳以上の人口が全人口の3割にのぼると推計されている。このような状況のなか、高齢者医療は病院から在宅へとシフトしつつあり、それに伴って在宅での高齢者の栄養療法も長期化する傾向にある。しかし、これまでの医薬品経腸栄養剤ではビタミンやミネラル、必須栄養素、超微量元素などが欠乏しやすいことが問題となっていた。
エネーボ配合経腸用液では、これらの欠乏しがちな栄養素を配合。アボットジャパン社は、「既存の医薬品経腸栄養剤では配合されていないセレンなどの新しい成分が配合されることで、これまで満たされていなかった日本の医師、患者さんのニーズに応え、患者さんとそのご家族のQOLを高めることにより一層貢献できるものと確信している」としている。

国内15年ぶり、新規経腸栄養剤(経口・経管両用)エネーボ配合経腸用液の製造販売承認を取得(アボットジャパン株式会社)
http://www.abbott.co.jp/press/2014/140327.html