アルツハイマー予防に期待
京都大学大学院生命科学研究科の研究グループは、ビールの原料で使用されるホップの抽出物がアルツハイマー病の発症を抑える効果があるという研究結果を明らかにしました。
(画像はサッポロビール株式会社 ニュースリリースより)
2012年の時点で約460万人にものぼる日本国内の認知症患者(厚生労働省の調査による)の約半数がアルツハイマー病であると考えられ、今後、日本は超高年齢化社会を迎えるにあたり、患者数は今後益々増加するものと思われます。
ホップに病の原因となる酵素を阻害する効果が
アルツハイマー病は、脳内で産生されるアミロイドβというタンパク質の断片が凝縮・沈着することで記憶・学習能力の低下を招くと考えられています。
そのアミロイドβの産生にはγセクレターゼ2という酵素が主な役割を担っており、アルツハイマー病の予防には、その酵素の活性を阻害することが必要だと考えられています。
今回の研究ではホップにγセクレターゼ2を阻害する効果があるという結果が得られ、今後のアルツハイマー病の予防・遅延の期待が高まります。
ビールを飲んでも効果はなし
最後に、酵素阻害効果のある成分はビールにはほとんど含まれないため、ビールの摂取にアルツハイマー病予防効果はありません。早期の製品開発、販売に期待です。

サッポロビール株式会社 ニュースリリース
http://www.sapporobeer.jp/