アルツハイマー病などに画期的な治療薬の開発を目指す
2014年2月4日、米国立衛生研究所(NIH)は製薬大手10社と新薬開発に協力する契約を締結したことを発表した。
契約を締結したのは、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(米)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(米) 、グラクソ・スミスクライン(英)、ファイザー(米)など10社。これ以外にも米国糖尿病協会、米アルツハイマー病協会など、このプロジェクトを支援する財団も多く含まれている。
具体的にはアルツハイマー病治療薬、インスリン非依存型(2型)糖尿病治療薬、関節リウマチなどを対象とした新薬開発に向け、科学者、組織・血液検体、試験データなどを共有する。またソフトウエアの世界に広がった「オープンソース」の考え方にならい、契約の当事者はすべての研究成果を一般と共有するとしている。
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お金で買えない成果を求めて
このプロジェクトの契約額は約233億円。この金額は研究開発費として年間約13兆5000億円が投資される製薬業界において大きなものではない。
ただこの異例の協力体制をとることで、契約各社の頭脳と研究機関の発見を結集し、単独では不可能な、疾病を解明できる研究システムの構築の可能性が生まれる。

NIH, industry and non-profits join forces to speed validation of disease targets
http://www.nih.gov/news/health/feb2014/od-04.htm