物理的力に反応し、薬剤を放出
デラウェア大学の研究者らはオン・デマンドで薬剤を運ぶことができる"スマート"ヒドロゲルを開発したと発表した。
(プレスリリースより)
過去数十年間、pH、温度、DNA、光や他の刺激に反応するスマート・ヒドロゲルが開発されてきた。
「時間をかけて薬剤を放出するスマート・ヒドロゲルのアイデアは新しいものではありません。しかし、我々が今回新たに開発したヒドロゲルは物理的力に反応して薬剤を放出します。これは変形性関節症や他の日常生活に影響を与える病気・けがをもつ患者の大きな課題だったのです」(シンチャオ・ジア氏――プレスリリースより)
新スマート・ヒドロゲル、変形性関節症の苦痛緩和に
変形性関節症は2700万人のアメリカ人が患っている症状で、活動後に悪化する関節の痛みなどに代表される。
研究者らによると、今回開発されたヒアルロン酸ベースのヒドロゲルを膝や股関節などけがの部位に注入すると、患者の歩行運動に応じて薬剤を放出し、炎症や痛みを軽減させることができる。
研究著者のシンチャオ・ジア氏によると、ヒドロゲルは靭帯裂傷など変形性関節症以外の様々な症状の改善に貢献することができるという。
現在、研究チームはラッシュ大学と協力し、実験動物を使ってヒドロゲルの効果を調査中。初期結果はこのヒドロゲルが生体適合可能であると示した。

UD-developed smart gels deliver medicine on demand
http://www.udel.edu/udaily/2014/jan/