アガロオリゴ糖に関する新効果の発表
タカラバイオは、京都府立医科大学と共同研究を進めた結果、寒天に由来するアガロオリゴ糖に小腸潰瘍を予防するという効果があることを動物実験の結果として公表しました。
非ステロイド性抗炎症剤は、解熱鎮痛剤や抗炎症薬として用いられていますが、非ステロイド性抗炎症剤には副作用があります。副作用としては、消化管における潰瘍があり、このことが問題となっています。
(画像はホームページより)
今回の新効果発見の経緯
この問題に関して、共同研究において、マウスを用いて寒天由来のアガロオリゴ糖の効果を実証しました。具体的には、マウスに非ステロイド性抗炎症剤であるインドメタシンを皮下投与した後、小腸の組織を解決し、その後、アガロオリゴ糖をマウスに経口投与しました。その結果として、アガロオリゴ糖を経口投与したマウスは、そうでないマウスと比べて、非ステロイド性抗炎症剤によってなされた小腸の潰瘍や腸間膜構造の破壊に対して強く抑制されていたことが明らかになったのです。
経口投与したマウスをより詳細に検討したところ、抗炎症作用を有するタンパク質が小腸の粘膜に強く発生していることが確認されています。このタンパク質は、ヘムオキシゲナーゼ-1といい、これが小腸内で発現することで小腸の潰瘍を予防することができるというメカニズムが示唆されています。
今後もタカラバイオ社では、バイオテクノロジーの力を利用し、今回の共同研究によって明らかとなった寒天由来アガロオリゴ糖を含んだ機能性食品素材につき、一層研究開発を進めていくことを明らかにしています。

タカラバイオ プレスリリース
http://www.takara-bio.co.jp/