新発売の抗てんかん剤の概要
エーザイ株式会社は、アメリカ子会社であるエーザイ・インクより、抗てんかん剤であるAMPA受容体拮抗剤「Fycompa(R)」を米国において2014年1月2日より販売したことを発表しました。自社で創薬した同剤の適応は12歳以上のてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する併用療法となっています。
本剤は非競合AMPA受容体拮抗剤で、てんかん発作を誘発する神経伝達物質であるグルタミン酸による活性化を阻害し、神経の過興奮を抑制する効果があります。本剤はカナダとヨーロッパ各国の合計35カ国以上で承認され、発売がされています。米国でも2012年10月に承認され、現在はスケジュールIII医薬品に分類されました。
アメリカにおけるてんかん
アメリカにおけるてんかん患者は約220万人おり、毎年約15万人が新たにてんかんと診断されているといわれています。本剤は既存の抗てんかん剤とは異なる作用機序を有しているので、部分てんかん患者に対する新たな治療オプションを提供することが期待されています。
また本剤は成人だけではなく12歳以上の青年期を含めた幅広い年齢層の患者にも適応が認められていること、そして1日1回の経口投与の服用であることから患者の服用時の負担が軽減されることが本剤の利点として挙げられます。
エーザイではてんかん領域を重点疾患領域の一つに位置づけており、この領域において豊富な製品ラインアップに基づき様々な治療オプションを提供することによって、患者及びその家族のニーズを満たすことができるよう引き続き貢献する旨、表明しています。

エーザイ プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/