拒絶反応の発症率を20パーセント減
新種の薬剤が骨髄移植治療の副作用を発症する危険性を抑える働きがあるとミシガン大学総合がんセンターの研究者らが発表した。
この研究は、移植後にボリノスタットと呼ばれる薬剤を標準的薬剤と同時にヒトへ処方した最初の研究。結果、22パーセントの患者が移植片対宿主拒絶反応を発症した。標準的治療時の発症率である42パーセントと比べ、半分程度危険度が減少している。
「移植片対宿主拒絶反応は、移植による最も深刻な合併症です。移植をさらに広く提供する我々の力を制限するものでした。現在の予防法は過去20年変わらないままです。この研究は、拒絶反応を予防する新しい方法の候補として我々は用心深くあると共に喜びを感じています」(ミシガン大学医学部小児科学助教授 スン・チョイ――Health Newsより)
ボリノスタットの抗炎症作用を発見
ボリノスタットは現在米国食品医薬品局により、特定のがんの治療薬として認可されている。しかし、ミシガン大学の研究者らは研究で、さらに抗炎症作用もあることを発見した。これが移植片対宿主拒絶反応と呼ばれる、ドナーの細胞が患者の細胞を攻撃する症状を予防する働きがあるかもしれないという仮説につながった。
ボリノスタットは安全で耐用性があり、副作用も容認できるものだった。さらに、患者の死亡率やがんの再発は、過去の平均データと変わらなかった。

New drug cuts risk of deadly transplant side effect in half
http://www.healthcanal.com/public-health-safety/Vorinostat plus tacrolimus and mycophenolate to prevent graft-versus-host disease after related-donor reduced-intensity conditioning allogeneic haemopoietic stem-cell transplantation: a phase 1/2 trial
http://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/