クローン病回復、サリドマイドで
サリドマイドを使って治療された小児クローン病患者が回復率と奏効率の改善を見せたと研究者が発見した。
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イタリア母子保健研究所のマーチア・ラッツァリーニ氏によると、プラセボを投与された患者とくらべ、サリドマイドを使って治療された小児クローン病患者の回復率は4倍高かった。
サリドマイド治療は63.3パーセントの臨床回復率と関連し、「小児CD活性指標」によると、患者の65.3パーセントが治療に対する75パーセント以上の反応を見せた。さらに、サリドマイド投与患者はプラセボ投与患者にくらべ、より長い寛解持続期間があった。
サリドマイドとは
サリドマイドは骨髄腫治療や特発性肺線維症の咳の抑制に効果があると認められている。サリドマイドはまた、アフタ性口内炎、ベーチェット症候群、HIV患者の口腔・食道潰瘍などの炎症状態に効果がある。
クローン病とは
クローン病とは、消化管に慢性肉芽腫性炎症を発症させる炎症性疾患で、原因は不明とされている。クローン病患者の約25パーセントは子どもや10代の若者で、大人になって発症する患者にくらべ、より深刻である。さらに、子どもが治療に耐えられなかったり、治療に耐性を発症させたりする例はまれではなく、小児患者の約18パーセントが発症してから5年以内に手術をしなければならない。

Thalidomide Good for Kids With Crohn's Disease
http://www.medpagetoday.com/Gastroenterology/Effect of Thalidomide on Clinical Remission in Children and Adolescents With Refractory Crohn Disease
http://jama.jamanetwork.com/