頭痛に対する治療薬として開発されている
そーせいグループ株式会社は、2018年3月13日、新規低分子CGRP拮抗薬のグローバルにおける開発・販売の権利について、Teva社より返還されたと発表した。
今回権利がそーせいへ返還されたのは、片頭痛やその他重度の頭痛に対する治療薬として開発されているリード候補化合物「HTL0022562」と、その他の新規低分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)拮抗薬。
片頭痛発作時にレベル上昇が認められるCGRP
片頭痛は、米国では約3600万人、日本でも約800万人が罹患している疾患。典型的には、片側で発生して活動を始めると悪化し、中等度から重度の頭痛を誘発する。その病態生理学はいまだ完全には解明されておらず、治療法も存在しない。
CGRPは、脳内における三叉神経節の小~中型のニューロン内部に存在し、身体全体に存在するGタンパク質共役受容体を通して、作用を発揮する。片頭痛発作時にはCGRPレベルの上昇が認められるため、CGRP活性の阻害は、痛みの軽減のみならず、片頭痛の予防においても有効性が検証済みの作用機序とされる。
「HTL0022562」は、そーせいの子会社であるHeptares社が設計した新規低分子CGRP拮抗薬。Heptares社独自の構造ベース創薬プラットフォームを用いて設計されており、CGRPへの選択性が高い。
導出した全ての権利がそーせいに返還される
Heptares社とTeva社は、 2015年に医薬品開発ライセンス契約を締結していた。しかしTeva社は、ポートフォリオ見直しの結果として、この契約の終了を決定。CGRP拮抗薬プログラムに関連してそーせいがTeva社へ導出した全ての権利は、そーせいに返還されることとなった。
なおそーせいは、返還されるインセンティブパッケージの一部として、Teva社との提携の下で作成された前臨床データおよびその権利を受け取るとしている。
(画像はそーせいの公式ホームページより)

新規低分子CGRP拮抗薬のグローバルにおける開発・販売の権利をTeva社が返還 - そーせいグループ株式会社
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