新たな創薬提携契約を締結
小野薬品工業株式会社(以下、小野薬品)は3月14日、オランダ・Merus N.V.社(以下、Merus社)と新たに自己免疫疾患領域の創薬提携契約を締結したことを発表した。
小野薬品はMerus社と2014年4月に自己免疫疾患領域での治療薬候補となる二重特異性抗体を創製する創薬提携契約を締結しており、2016年にはすでに開発候補化合物を選定している。
二重特異性抗体は、2種類の抗原に同時に結合する治療薬。Merus社は、ヒト二重特異性抗体治療薬Biclonics(R)を臨床開発を専門に行う企業で、様々な種類のがんに対する治療薬候補パイプラインを有している。
次世代の医薬品として期待
Biclonics(R)は、一般的なヒトモノクローナル抗体と同等の性質を持ち、業界標準の工程で製造が可能であることから、次世代医薬品として期待されている。
現在、転移性乳がんを対象とした二重特異性抗体治療薬MCLA-128の臨床試験を実施、また、欧州では胃がん、卵巣がん、子宮内膜がん、非小細胞がんを対象とした臨床試験も進められている。
今回の契約によって、小野薬品は創製される抗体の全世界での独占的開発、製造、及び販売に関する権利を有するという。今後、自己免疫疾患領域での新たな治療薬の創製の可能性があるとしている。
(画像は小野薬品工業株式会社HPより)

小野薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n18_0314.pdf