エミシズマブがFDAから優先審査指定
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は8月24日、開発中のバイスペシフィック抗体エミシズマブがインヒビター保有の成人、青年期、小児の血友病Aを適応として米国食品医薬品局(以下、FDA )が製造販売承認申請を受理、また優先審査指定されたことを発表した。
エミシズマブは、2015年9月にFDA からブレークスルーセラピーとして指定され、早期の承認が期待されており、承認は2018年2月23日までに終了する予定で、欧州でも2017年6月に、また、日本でも2017年7月に製造販売承認申請を行っている。
独自の抗体工学技術により開発したバイスペシフィック抗体
血友病Aは、止血の働きをする第8因子が不足する疾病。その治療として行われる補充療法の継続が原因で、インヒビターを引き起こす場合がある。インヒビターとは免疫の働きによって、摂取した第8因子を攻撃してしまう症状だ。
中外製薬の開発したバイスペシフィック抗体は、2つの抗原結合部位が同一の抗原に結びつく通常抗体と違い、左右の抗原結合部が別々の抗原と結びつくことのできる抗体で、独自の抗体工学技術により、エミシズマブを創製することに成功。
今回の優先審査指定は実施された臨床試験の中間解析に基づいて行われている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュースリリース
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