多剤耐性肺結核治療薬「デラマニド」、結核まん延国で商業化へ
大塚製薬株式会社(以下「大塚製薬」)とMylan N.V.(以下「Mylan」)は、8月24日、多剤耐性肺結核治療薬「デラマニド」の商業化に関するライセンス契約を締結したと発表した。
同ライセンス契約を締結したことにより、Mylanは大塚製薬が進出していない結核まん延国において、デラマニドの登録及び商業化活動拡大の権利を得ることになる。
今回の商業化は結核まん延国における成人を対象とするもので、両社は、今後現地製造のための技術移管プランの策定に向けて協議を開始する。
多剤耐性結核の撲滅に向けて
このライセンス契約によりMylanは、多剤耐性結核及び結核/HIV重複感染の深刻なまん延国とされているインドと南アフリカにおいてデラマニドの薬事登録を行い、インド医薬品規制当局からインドにおける輸入許可を取得。さらに、南アフリカにおいても薬事申請を行っている。
大塚製薬代表取締役社長 樋口達夫氏は、結核の研究開発をグローバルに実施してきた同社と、発展途上国における感染症治療薬に対して高い評価を得ているMylanが、それぞれの経験を生かして多剤耐性結核の撲滅に向けて協業していくと述べた。
一方、MylanのPresident、Rajiv Malik氏は、発展途上国の患者に必要とされている医薬品を届けることは大きなチャレンジであり、大塚製薬と協力して結核まん延国にデラマニドを供給できることを誇りに思うとコメントしている。
(画像は大塚製薬株式会社 ホームページより)

大塚製薬株式会社 ニュースリリース
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