オラパリブ、利便性の良い錠剤が承認
アストラゼネカ株式会社は、8月22日、PARP阻害剤「オラパリブ」について、英国のアストラゼネカ本社とメルク・アンド・カンパニーが、米国食品医薬品局(FDA)より取得した承認内容を公表した。この発表は、英国のアストラゼネカ本社が8月17日に発信したプレスリリースを翻訳したもの。
オラパリブは、BRCA遺伝子変異の有無を問わず、プラチナ製剤感受性再発上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの成人患者に対する維持療法として新たな使用が承認された。
今回は、1日8カプセル2回投与の従来のカプセル剤ではなく、1日2錠2回投与のオラパリブ錠が新たに承認されている。
BRCA遺伝子変異陽性の進行卵巣がん治療薬として正式承認
オラパリブ錠については、病的変異又は病的変異疑いに分類される生殖細胞系列の、BRCA遺伝子変異陽性である進行卵巣がんに対する治療薬としても正式に承認された。
ただし、これは3レジメン以上の化学療法による前治療歴を有する患者に対するもので、現在の迅速承認から正式承認への変更である。
アストラゼネカの、グローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohen氏は、オラパリブの錠剤が新たに承認されたことを受けて、オラパリブをより多くの女性に提供できることへの喜びを表明した。
また今回の承認は、世界初のPARP阻害剤であるオラパリブが、がん専門医の献身的な研究の正当性を立証するものであると同時に、がん治療において更なる柔軟性をもたらしたとし、メルクとのがん領域における世界的な戦略的提携を更に発展に導くものであるとしている。
(画像はアストラゼネカ株式会社 ホームページより)

アストラゼネカ株式会社 ニュースリリース
https://www.astrazeneca.co.jp/