アルツハイマー型認知症の診断を補助
富士フイルムRIファーマ株式会社は、8月21日、PET検査用放射性医薬品「アミヴィッド静注」の受注生産を開始したと発表した。
「アミヴィッド静注」は、脳内のアミロイドβプラークの可視化を目的とする医薬品。米国やEU諸国などにおいては既に、アルツハイマー型認知症が疑われる認知機能障害の診断を補助する目的で使用されている。
脳の神経細胞を減少させるアミロイドβプラーク
アルツハイマー型認知症は、アミロイドβプラークが脳全体に蓄積することで、脳の神経細胞を減少させることで脳の働きの低下や脳の萎縮を引き起こし、結果として認知機能の低下に至ると考えられている。
アミロイドβプラークは、アミロイドβというたんぱく質が凝集したもの。アルツハイマー型認知症患者の脳における蓄積は、発症する15~20年前から始まっていることが解明されつつある。同疾患患者の脳では、アミロイドβプラークが同年齢の健康な人の5~10倍存在するという。
脳内におけるアミロイドβプラークを可視化
「アミヴィッド静注」は、脳内におけるアミロイドβプラークの可視化を効能として、イーライリリー・アンド・カンパニーが世界で初めて承認を取得したPET検査用放射性医薬品。富士フイルムRIファーマは2014年10月、イーライリリー・アンド・カンパニーと同剤の日本国内における共同開発契約を締結。2016年12月に、日本における製造販売承認を取得している。
なお同社は同剤の供給について、事前相談を要するとして、購入希望者に同社MRまたは製品情報センターへの連絡を求めている。
(画像は富士フイルムRIファーマの公式ホームページより)

アミヴィッド静注の販売開始のお知らせ - 富士フイルムRIファーマ株式会社
http://fri.fujifilm.co.jp/information/detail/170821.html